大きく切り拓かれた山と、一面に茂る柚子の木々。深く深呼吸をすれば、柚子独特の爽やかで優しい香りに体じゅうを包まれるーーここ西米良の山頂には、自然と人が共生することで受け継がれてきた「柚子団地」が広がっています。季節によって青柚子、黄柚子とその装いを変える姿は、まるで西米良の山の四季に合わせて衣替えをしているよう。寒暖差のある斜面で育てられた西米良の柚子は非常に香り高く、そのままではもちろん、柚子胡椒やポン酢にしても絶品です。今回は、そんな西米良の柚子の魅力とストーリーに迫ります。
Download人口約1000人の小さな村、西米良には長い間村人へ受け継がれてきたさまざまな食文化があります。その一つが、稀少な食材である西米良の伝統野菜。糸巻き大根、地こんにゃく、伊勢芋......どれも耳馴染みのない野菜かもしれませんが、一度口にすればその滋味深い味わいに心掴まれる人ばかり。そんな素晴らしい食材を少しでも多くの人に知ってもらおうと、活動する人々がいます。今回はそんな西米良の伝統野菜を守り、伝える人々に伝統野菜の魅力と、継承への思いを伺いました。
Download村の面積のほとんどが山林である西米良において、米作りはここで生きてきた人の営みの積み重ねによって、受け継がれてきたものと言えます。標高およそ640メートルの山を切り開き、先代が作った田んぼを何代にもわたって守り続ける。一筋縄ではいかない苦労を乗り越え、常に「より良い米を」という思いを形にするため、研究と実践を重ね続ける人々が、この村にはいます。そんな西米良の米は一粒一粒に旨みと甘みがしっかりと凝縮された、日本の宝とも言える食材。今回はその作り手の思いに迫ります。
Download今もなお里山の暮らしが残る、人口約1000人の西米良村。西米良の人々は、古くから山と共に暮らし、山の恩恵を受け生きてきました。中でも、西米良の人々が大切な食資源としてきたのが、鹿や猪といったジビエ。貴重なタンパク源として重宝され、今では村の大切な産業の一つとなっています。尊い命をいただくことに感謝し、無駄にすることなくおいしく味わう。それは西米良の人々に受け継がれてきた、食の哲学なのです。
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